「アウトレット・モール」といえば、有名ブランドなどの売れ残り商品などを割安に販売する専門店街として米国で1880年代に誕生した小売り業態だが、日本では今、個人消費の低迷にもかかわらず出店ラッシュが続いている。茨城県阿見町に2009年7月9日に開店した「あみプレミアム・アウトレット」もその一つだ。
「COACH」、紅茶の「FAUCHON」など有名ブランドも入居
東京都心部から車で約1時間。圏央道の阿見東インターチェンジを降りてすぐの場所に「あみ」はある。約2万㎡の敷地に、衣料品、食品、飲食店などの104店舗が入居する。
バッグの「COACH」、時計の「SEIKO」、紅茶の「FAUCHON」など有名ブランド店も入居し、店内には3~7割引の値札を掲げる店もある。
同県守谷市から友人と車で買い物に来たという女性会社員(30)は「車で30分ほどで着き、都心に出るよりも近い。店舗が多いので1日過ごせるのがいい」と話す。もちろん安さも魅力といい、「COACH」のバッグを4割引きの約4万円で購入した。
モールを運営するのは三菱地所の子会社チェルシージャパン。00年7月の御殿場(静岡県)を皮切りに高速道路のインターチェンジなどに直結する店舗を次々とオープンした。「あみ」は8カ所目。吉村俊秀社長は「アウトレットは『安・近・短』のレジャーになっている」と分析する。2008年はガソリン高やリーマン・ショックによる逆風を受けたが、09年4月以降は、消費者の節約志向や休日の高速道路料金値下げが追い風になっているという。
「テーマパークのようなレイアウトで楽しく買い物ができる」
アウトレットモール業界は、チェルシーと、三井不動産参加の三井アウトレットパークが2強で、約5000億円とされる市場規模の6割以上を両社で二分する。三井は、約30年前に千葉県船橋市で開業した大型商業施設「ららぽーと」以来培ったテナント選びに定評があり、郊外でも大阪、横浜、神戸、千葉など大都市近郊に店舗を展開しているのが特徴。一方、チェルシーは、本場米国流の施設造りを徹底して研究したといい、立地も大都市から車で1~2時間の距離が多い。吉村俊秀社長は「テーマパークのようなレイアウトで楽しく買い物ができる付加価値を創造したい」と話す。
民間経済調査機関の調査員は「ブランドショップの在庫品といっても、かつては流行遅れの商品が多かったが、最近は不況でシーズン物もアウトレットの店頭に並ぶようになり、都心の百貨店の季節セールよりも先に安く買えるようになった」とアウトレット人気の背景を分析する。郊外の立地を生かし、地元の人気飲食店の出店や名産品販売も増えており、遠方の観光客も目立つようになっている。不況による消費者心理の変化が追い風になっているようだ。
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人気のアウトレット・モールとは 「安・近・短」のレジャー
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